家の売却にマイソクは重要です。売主さんは必ずチェックをしましょう
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忙しい方は目次からどうぞ
マイソクとは?
「マイソク」っていわれてもピンと来ないかたの方が多いかもしれません。
マイソクとは間取り図や売買条件をまとめたもので、中古物件を売却するときの販売図面や簡易的なチラシのことをいいます。マイソクとは業界用語で、本来はファクトシート(物件案内図面)のことをいいます。
定期的に不動産会社を訪問して入手した物件情報をファクトシートに加工していた「毎日速報センター」が社名変更で「株式会社マイソク」に変更されたことから「マイソク」と呼ばれるようになったとも言われています。
マイソクってどうやって作るの?
不動産会社によって力の入れ方や特徴はありますが、マイソクの作り方には特別決まりはありません。しいて挙げれば、家の販売には入れるキャッチコピーに制約があるくらいです。
作るソフトにしてもエクセルで作っている会社もありますし、専用のソフトを使用しているところやデザイン会社に外注をして作ってもらっている会社もあります。
マイソクってどんな内容が入るの?
マイソクは物件案内図面ですから、紹介する物件のイメージが買い手に伝わりやすい内容を入れるようにしないといけません。
間取り図
物件の内容を視覚的に把握できる間取り図は、購入希望者にアピールできる最も重要なポイントとなるものです。分かりやすく正確に作ることが大切です。
- 方角や各部屋の配置
- 各部屋の用途
- 各部屋の広さ(畳単位)
- 建具の開閉方向
- 浴槽や洗面台など固定された家具
を、ソフトを使って正確に配置しながら作っていきます。
間取り図を作るソフトは、レインズ(不動産流通機構)が提供する業務応援アプリ「まどりっくすAD-1」、「レインズ間取りPC」などの無料で使えるものや、有償のソフトであれば「間取りっど」や「パワーキャンパス」などが有名です。
物件概要
購入希望者が物件の内容をしっかりと把握できるように物件の概要を記載します。
- 物件の種目(マンション、戸建て、新築、中古、分譲など)
- 物件の価格
- 物件の間取り
- 物件の所在地
- 最寄駅や交通の便
- 土地の建ぺい率や容積率
- 物件の付帯設備
- 引渡し時期や引渡し条件
などを詳しく記載していきます。
物件の取扱い業者
- 物件取扱い会社名
- 住所、電話番号などの連絡先、担当者名
- 宅地建物取引業免許証番号
など、マイソクの一番下の部分の帯と呼ばれる部分にその物件を取り扱っている不動産会社の情報を記載します。
マイソクが家の販売活動に重要なわけ
マイソクがなぜ家の販売活動に重要かというと、購入希望者が最初に触れる宣伝媒体だからです。
家の売却の際には、購入希望者がいきなり家を見に来るわけではありません。
マイソクはホームページに掲載されたり、手配りチラシに使われたりと様々な用途で使われますが、購入希望者はマイソクに記載されている情報を見て、「この物件、一回見に行ってみようか?」となります。
そのため、マイソクに掲載されている情報が不十分だったり、魅力的な内容になっていないと中々購入希望者を集めることができなくなるのです。
以下は、私がよく参考にしている「メガソフト株式会社」さんの不動産会社向けのマイソクのテンプレートです。
サンプル画像引用:メガソフト株式会社
こちらが不動産業界でよく使われる青、赤のチラシサンプル
そしてこちらが写真を多く使ったカラーチラシサンプルです。
目立つ目立たないは別にして、写真も多いカラーの方が物件をより詳細にイメージすることができませんか?
このようにマイソクの作り方で、購入希望者に与える物件の印象が変わってくるのです。
ただし、青、赤の定番カラーが悪いというわけではありません。この色合いは売家や売土地のチラシに多く使われるため、売却のチラシと一目で分かるメリットもあります。
しかし、あまりにもマイソクの作り方が雑だとあなたの物件の情報が伝わりにくくなってしまいます。
中古物件の場合は、あまりデザインに凝り過ぎると物件が割高な印象になってしまうのでよくないのですが、物件の内容がしっかり伝わる内容であるかは重要なポイントです。
家の売却の際にはマイソクは必ずチェックしてください
不動産の売却を不動産会社に依頼する際には、マイソクの出来を必ずチェックするようにしてください。
そもそもマイソクの作り方が疎かな不動産会社は、誠意のある会社だとは私は思えません。
お客様の大切な不動産の売却を依頼されているのですから、売主さんが納得するようなしっかりとしたつくりのマイソクを不動産会社は作るべきです。
専任媒介契約であれば、販売活動報告の際にマイソクを見せてもらうようにしましょう。そして以下の点は必ずチェックしておきましょう。
関連 媒介契約とは?専任契約と一般契約の違いを知っておこうマイソクを見せるのを嫌がる不動産会社や、こちらの要望を取り入れてくれない不動産会社は信頼できる不動産会社とはいえませんので、今後の付き合いを再度考え直すべきだともいえます。
写真は魅力的なものが使われているか?
マイソクに使う物件の写真は、基本的には担当の営業マンが撮影してきます。
写真の出来栄えは物件のイメージを大きく左右しますから、
- 写真が暗い、ピントがボケている
- 写真点数が少ない
などがあれば、撮り直してもらうようにしましょう。営業マンによっては面倒くさがるかもしれませんが、そのような営業マンは信頼してはいけません。
また、写真が得意なのであれば、自分で撮った写真のデータを不動産会社に渡して使ってもらうという方法もあります。
間取りは正確に分かりやすく作られているか?
間取りが正確に分かりやすく作られているかどうかという点も大事です。
間取りが間違っていると、内見の際に購入希望者が「間取り図と違う?」と不信感を持ってしまいます。一度、不信感を持たれてしまうと中々購入まで至りません。
間取り図は細かい部分までよく確認するようにしておきましょう。
物件のキャッチコピーは魅力的か?
物件の魅力を伝えるキャッチコピーも大切な要素です。あなたの物件の特徴やPRポイントを適切に表しているかどうか確認しておきましょう。
実際に家に住んでいたから分かる訴求ポイントもあるはずです。そのようなポイントは、しっかり不動産会社に伝えて訴求文として入れてもらいましょう。
ただし、不動産の広告には禁止用語がありますので、禁止用語が含まれていないかも重要です。特定禁止用語を平気な顔をして使っている不動産会社は、あまり信用すべきではありません。
不動産広告で使用が禁止されている用語
以下の文言は不動産の広告で使用することはできません。
以下引用:公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会 特定用語の使用基準
物件の形質その他の内容又は役務の内容について、全く欠けるところがないこと又は全く手落ちがないことを意味する用語
「完全」「完ぺき」「絶対」「万全」等
物件の形質その他の内容、価格その他の取引条件又は事業者の属性に関する事項について、競争事業者の供給するもの又は競争事業者よりも優位に立つことを意味する用語
「日本一」「日本初」「業界一」「超」「当社だけ」「他に類を見ない」「抜群」等
物件について、一定の基準により選別されたことを意味する用語
「特選」「厳選」等
物件の形質その他の内容又は価格その他の取引条件に関する事項について、最上級を意味する用語
「最高」「最高級」「極」「特級」等
物件の価格又は賃料等について、著しく安いという印象を与える用語
「買得」「掘出」「土地値」「格安」「投売り」「破格」「特安」「激安」「バーゲンセール」「安値」等
物件について著しく人気が高く、売行きがよいという印象を与える用語
「完売」等
※ 明確な根拠があれば「完売」「○○エリア初」などは使用OK
まとめ
いかがでしたか?マイソクが家の販売活動において貴重な情報源となることはお分かりいただけたでしょうか?
家の仲介を不動産会社に依頼した際には、けっして不動間会社任せにしないで自分自身の目でマイソクを確認してみるようにしましょう。
そして、マイソクを見た購入希望者が「物件に魅力を感じてくれるか」「物件の情報が理解しやすいか」を購入者目線で見るようにしてみてください。
【ぶっちゃけ話】不動産会社に直接、査定依頼をしてはいけない理由
※業界内では言えない話しです。こっそりと読んでください。