中古の二世帯住宅を売却するには?二世帯住宅って売れないの?
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二世帯住宅を建てて、住んでみたものの
- 両親との折り合いが悪くなってしまった
- 妻と離婚することになった
- 両親が亡くなった
などの理由で、二世帯住宅の売却に踏み切ることもあるでしょう。
特に「両親との折り合いが悪く住みずらい」という理由で、
二世帯住宅の売却を決意する売主さんが多いです。
忙しい方は目次からどうぞ
二世帯住宅を売るには?
二世帯住宅がなかなか売れない理由は後から説明しますが、そもそも本当に二世帯住宅は売れないのでしょうか?
私が働いている不動産会社でも、過去に二世帯住宅の売買事例はいくつもあります。
全体として売れるまでに通常の住宅よりも時間がかかっている印象はありますが、売れないという印象はあまり持っていません。
実際、二世帯住宅がなかなか売れないという方は、不動産会社選びに問題があるのではないでしょうか?
きちんと二世帯住宅の販売経験が豊富な不動産会社を選ぶこと
やはり不動産会社選びで大切なのは、物件の種別に対して豊富な販売実績を持っているかどうかです。
中古マンションを売るのが得意な不動産会社もいますし、中古一戸建てを売らせれば、瞬く間に買い手をつける不動産会社もいます。
売買を依頼した不動産会社が、その分野の物件を扱うのが上手がどうかが、売れる売れないを決めるのです。
最初に不動産会社にコンタクトを取る時には必ず実績を聞く
実際に売却を検討する際にはいくつかの不動産会社に相談をすることになると思いますが、その際には必ず過去に二世帯住宅の取引の実績があるか確認するようにしてください。
できれば、どのような条件の物件で、どのくらいの期間で、どのようにして買い手が見つかったかの過程まで聞き出せるといいです。
事例をたくさん知る事で、「あぁ、このようにして売ればいいんだな」ということが漠然と分かってきます。家の売却前に事例を知っているか知らないかは大きな違いとなります。
また、不動産の査定依頼に不動産一括査定を使うかたも多いかと思いますが、査定依頼の際には備考欄に「二世帯住宅の販売事例を教えてください」とひとこと書いておきましょう。
不動産一括査定は、一度に複数の不動産会社に実績を聞くことができるので、上手く活用するようにしてください。
不動産一括査定に関しては、こちらの記事で詳しく説明していますのでよかったら参考になさってください。
二世帯住宅が売れない理由
二世帯住宅が売れない理由その1 売却価格が適正でない(高すぎる設定にしている)
二世帯住宅が売れない理由で一番多いのが売却価格の設定が高すぎるということです。
注文住宅や二世帯住宅などは、家主がこだわって建てているものも多く、「ここまでこだわって作ったんだから、このくらいの値段で売れないと割に合わない」と思っている方も多いです。
そのため、二世帯住宅を売るときの売り出し価格がどうしても相場よりも高くなる傾向にあります。
しかし、家主のこだわりなどは買主にとってはあまり価値の無いものです。よほどの理由が無い限りは、相場より高い物件は買主さんは見向きもしません。
その結果、売り出してはみたもののなかなか買い手がつかず「さらし物件」になってしまって、さらに買い手がつきにくい状況になっていることも考えられます。
売却価格は欲張らないで妥協することも大切
二世帯住宅ともなると、建築費も大きくなりますので、売却価格もそれなりに付けたいものですが、相場より安くするなどの工夫をしないとなかなか売れません。
住宅ローンの残債との関係で、価格を下げられない物件もいくつも見てきましたが、やはり売れ残ってしまうケースがほとんどでした。
住宅ローン残債などのしがらみが無く、早めに二世帯住宅を手放したいのであれば、売却価格にこだわらないほうが賢明です。通常の一戸建てを売る感覚で売りに出したほうが、スムーズに売れる可能性は高くなります。
また、価格にこだわらないのであれば、建売住宅を中心としている住宅販売会社に買取ってもらうという方法もあります。
注文住宅は土地が広くとってあるケースが多いので、建売住宅を販売している会社であれば、そのまま売りに出すのではなく、家を解体してから分割して売りに出すという方法が取れるのです。
買取を前提とした交渉であれば、話がとんとん拍子にまとまることが多くあります。
二世帯住宅が売れない理由その2 不動産会社が売る気が無い
二世帯住宅が売りにくいのは、不動産業界内では周知の事実です。
なので、もし売れたらラッキーと仲介契約は結んでみたものの、売却価格も高いままでやっぱり売りにくいので、不動産会社が売るのを放棄している場合もあります。
面と向かって販売活動を放棄はできないので、動いているふりをして実際はネットに物件情報を掲載しているくらいで、その他の販売活動は一切行っていなかったりする場合もあるのです。
特に一般媒介契約であれば、不動産会社は売主さんに販売活動の内容を報告する義務が無いためそのまま野放しになっている可能性はあります。
これでは、家が売れるわけがありません。
- 専任媒介契約であれば、きちんと販売活動の内訳を報告してもらう
- 一般媒介契約であれば、専任に切り替えて販売活動を積極的に行ってもらうようにする
などの対策を立てる必要があります。
二世帯住宅が売れない理由その3 そもそも二世帯住宅は売りにくく時間がかかる
「二世帯住宅は売らない覚悟で建てるべき」だといわれています。
新居の購入を検討する層で一番多いのは、子どもが生まれ将来のことを真剣に考えだした比較的若い家族です。そのような家族に、中古の二世帯住宅などは必要ありません。
また、二世帯住宅は家に対する要望がそれぞれ異なります。
「玄関は一つでもいいけど、お風呂は必ず二つ欲しい」など、実際に住む家族の様々な要望を取り入れながら建てていくのが二世帯住宅です。
なので、買い手の希望条件に近い中古の二世帯住宅を見つけることは、ほぼ不可能に近くなります。
「玄関やキッチン、お風呂は気に入ったけど、部屋の間取りが気に入らない」などということがよくあるのです。
しかも二世帯住宅は、建物に対する投資金額が大きいので、築浅の物件ともなると、新築を建てるのと変わらない価格であったりします。
なので、二世帯住宅を売却する場合には、売却価格をかなり低めに設定してお得感を出さないといけません。
しかし、住宅ローンの残債などを考えると価格は落とせない・・・
ということも多いですので、結果的に
「二世帯住宅は売れない」
ということになってしまうのです。
二世帯住宅が売れない場合の対処法
二世帯住宅が売れない場合の対処法その1 売却価格を見直す
まずは、売却価格が適正なものかどうか不動産会社とよく相談して売出し価格の見直しをしましょう。
売却価格を相場より少し下げるだけでも、物件への問い合わせの数はずいぶんと変わってきます。
家を売るためには、まず自分の家に興味を持ってくれる買い手を少しでも多く見付けることが重要です。そのためにも少し妥協してでも価格を下げ、買い手から検討される物件にすることが大切です。
二世帯住宅を売るのであれば、ある程度の損出は覚悟しておくべきなのです。
また、売り出してから長く売れていない、前項でも説明した「さらし物件」になっている可能性があるのであれば、いったん物件の売出しを中止し、3ヶ月~半年ほど時間をおいて改めて売り出すことで物件をリフレッシュすることも考えておきましょう。
二世帯住宅が売れない場合の対処法その2 不動産会社を変える
家が売れるかどうかは、不動産会社の力量にも左右されます。
あまりにも長い期間、買主が見つからないようでしたら、その不動産会社ではあなたの物件を売ることは不可能かもしれません。
家が売れない場合には、思い切って不動産会社を変えるのもひとつの方法です。
家の売却というものは、売り手と買い手のめぐり合わせです。
中古の二世帯住宅を探している買い手自体が少ないのですから、1~2件不動産会社に相談したところで、なかなか買い手を見つけることはできません。
不動産会社は、「こういう条件の物件が出てきたら連絡してください」と言われることも多く、潜在的な買い手も存在しています。
なるべく数多くの不動産会社にあたることで、
そういった買い手とめぐり合う確率も上がるのです。
不動産会社を変える場合には、契約内容や期間などを確認しておく必要がありますので注意してください。
参考 不動産会社を変えたい!契約を解除するタイミングと注意点
今から二世帯住宅を売りたいという方は不動産会社選びは慎重に
この記事の最初にも言いましたが、不動産会社を選ぶ際には二世帯住宅の販売実績の豊富な不動産会社を選ぶようにしましょう。
売りたいと思った家がなかなか売れないということは、かなりのストレスになります。
二世帯住宅でもしっかりと売り切ることのできる、販売能力の高い不動産会社を選ぶことで、家の売却に対する精神的負担を少しでも軽くすることができます。
不動産一括査定サイトで多くの不動産会社に打診する
これは、私のような不動産業界で働く人間にはあまりありがたい方法ではないのですが、不動産一括査定サイトを利用して、短期間に多くの不動産会社にコンタクトを取る方法があります。
不動産一括査定サイトとは、無料で複数の不動産会社に一括して査定を依頼できるサービスです。
そのようなサイトを使い、片っ端から不動産会社に売却の相談をしてみるのです。
そうすることで、
- 二世帯住宅の購入を希望している顧客を抱える不動産会社に出会える確率が大きくアップする
- すでに中古二世帯住宅を何棟も売買していて、濃いノウハウを持っている不動産会社に出会うことができる
などの可能性が出てきます。
自分自身が足を使って不動産会社を探してもいいのですが、そのようなことをしていると時間がいくらあっても足りません。
なので、ネットで査定申込みをするだけで、いくつもの不動産会社と接触できる一括査定サイトを使うのが、効率のよい不動産会社探しの方法なのです。
もし、この方法をやってみたいという方がいらっしゃったら、こちらの記事で不動産一括査定サイトに関してまとめていますので、順番に査定依頼をしてみてください。
ただし、この方法はいいかげんな気持ちでされてしまうと、本当に不動産会社にとって迷惑な行為です。くれぐれも、真剣に二世帯住宅を売りたいと思っている方だけにしてくださるようお願いします。
売れない二世帯住宅の使い道
最近では、売れないならいっそのこと活用しようという二世帯住宅の使い道が注目されてきました。
それは、賃貸住宅として利用するということです。
玄関が別々で内部もつながっていない二世帯住宅であれば、片方に家の所有者が住み、もう片方を賃貸住宅とする方法が取られているのです。
こうすれば、毎月入ってくる賃料は住宅ローンにまわすことができますし、住居スペースが半分になるため広い二世帯住宅を持て余すことも無くなります。
他人と同じ家に住むのは気が引けるという方もいるかとは思いますが、しっかりとした造りの二世帯住宅であれば、マンションやアパートなどに住むのと何ら変わりはありません。
マンションやアパートなども、よく考えると壁一枚で遮られているだけですからね。
交通アクセスの良い便利な立地の二世帯住宅であれば、借り手にとっても需要は十分にあるといえます。
また現在では、シェアハウスというケースも少しづつ増えてきていますので、空いた部屋をひとつづつ複数人に貸し出して家賃収入を確保することも可能です。
無料で出来る土地活用の提案を受けてみる
なかなか二世帯住宅の買い手が見つからないという場合には、土地活用の提案をしてくれる業者などに相談して、活用方法を見つけたほうが将来的に得することもあるのです。
リビンマッチ尾の土地活用では、複数の業者から土地活用の提案を受けることができます。提案内容が気に入らなければ、断わればいいだけですので、一度提案内容だけでも見てみてはどうでしょうか。
公式サイトへ 【リビンマッチ】土地活用 一括資料請求
住宅ローンの残債が残る場合は、任意売却という方法も
これは最後の手段となりますが、住宅ローンの負担が大きく支払いが困難になることが予測されるのであれば、任意売却という方法もあります。(売却しても残債が残ってしまう場合)
任意売却とは、銀行などの金融機関である債権者と住宅ローンを組んだ本人(債務者)との間で、残債の支払いについて交渉し、抵当権を抹消することを条件に家の売却を進めていくことをいいます。
通常、家を売った売却価格でローン残債を清算できない場合に選択される方法です。
任意売却が成立すれば、住宅ローンの月々の支払いの減額も可能となりますので、家計を圧迫する住宅ローンの重圧から逃れることも可能です。
ただし、任意売却してしまうと、ローンが新たに組めなくなったり、金融機関のブラックリストに載ってしまうなど、デメリットもありますので、慎重に検討するようにしてください。
まとめ 二世帯住宅の売却は長期戦を覚悟すること
中古の二世帯住宅を売るには、
- 買い手が見つかるまで長期戦を覚悟して気長に待つ
- 売却価格を下げて売る
大きく分ければこの二つの方法になります。
どうしても早期に手放したいのであれば、土地代のみとして割り切って売るという覚悟も必要でしょう。
二世帯住宅は確かに売れにくい物件ですが、二世帯住宅の中古物件の取引事例もたくさんあります。けっして売れない物件ではありません。
いずれにせよ、二世帯住宅の売却を検討しているのであれば、早めに不動産会社に相談をして市場の動向などをよく聞いてみて判断をするようにしましょう。
【ぶっちゃけ話】不動産会社に直接、査定依頼をしてはいけない理由
※業界内では言えない話しです。こっそりと読んでください。